水風呂との出会い




サウナに入り始めても水風呂には眼もくれなかった。せっかく汗が出ているのに冷やすのは惜しいという思いだったのだろう。きっかけは風呂タイムの短縮であった。サウナに慣れるにつれ、入浴時間がどんどん長くなる。風呂タイムを縮めるためにはサウナの入浴効率を上げることが重要と考えた。それには水風呂で体を冷やし、涼む時間をはしょる事でサウナの1クール時間を短縮するしかない。さっそくほてった体を水風呂に沈める。な、なんという快感。目がさめる。体が生き返る。体中の細胞が蘇るような感覚に、以来病み付きとなった。以後は水風呂がメインでサウナは“ツマ”のようになり、より冷たい水風呂を求めて風呂屋を廻る日々が続いた。冬場7℃の水風呂を体験したときは“冷たさ”は“痛さ”と知らされた。地方の温泉施設ではサウナは有るのに水風呂が無い場合が多く、ショックだった。温泉地で湯は豊富にあるが山中での水は貴重なのだと知る。
さて懸案の風呂タイムの短縮であるが、サウナの1クール時間の短縮はサウナ滞在時間の伸びでチャラ、長湯に対する周囲からのひんしゅくは相変わらずである。ただ、水風呂の温度は、サウナの温度とのバランスが重要ではないかと思っている。さほど高温でないサウナにとびっきり冷たい水風呂はなじまない。
何事もバランスが重要なのかもしれない。



 なんでふろや  風呂屋とイレズミ   時計屋の大将
 風呂あがり  男湯・ニューハーフ湯・女湯  ホームレスも社長も
 風呂屋とチューインガム  女風呂をしきる“ボス”  風呂屋でしかられた
 6時間入った日〜サウナとの出会い〜  水風呂との出会い