脱衣箱

昔は天然木製の立派なものに壱、弐、参などの漢数字が彫り込まれていた。レトロな情緒が受けるのか、分解したものがアンティークショップに並んでいたりする。又、居酒屋の手荷物ロッカーやインテリアとして見かけることもある。そういえば最近は風呂屋の下足箱を備えたスタイルの居酒屋もあるが、風呂屋文化が受け継がれていることに心強を感じる。
昔の脱衣箱は古くなって不潔感があったり、重くて使い勝手が悪いなど風呂屋では不評のようで、情緒と現実の使い勝手は別のようである。今はポリエステル合板製のものが主流で、掃除もしやすく清潔になっている。又、錠も回転式のシリンダー錠が増えて防犯面でも改善されてきている。
昔は鍵が無かったり錠の壊れた脱衣箱があって、せっせと服を脱いで戸を閉め、いざ鍵をかけようとすると「ムカッ!」とすることがよくあった。